かぼちゃの馬車事件って何?不動産投資で注意することは!?
皆さん、かぼちゃの馬車事件について、聞いたことがあるでしょうか?
そこから、不動産投資において、学べることは何でしょうか?
シンデレラの話ですか?
かぼちゃの馬車事件とは、スマートデイズが運営するシェアハウス「かぼちゃの馬車」に対する不正融資が暴かれたことをきっかけに、不動産業界、金融業界が激震したというものです。
当時、スルガ銀行は、スマートデイズが運営するシェアハウス「かぼちゃの馬車」を含む不動産融資に依存していました。
しかし、2017年に金融庁から地方銀行に向けて注意喚起したことで、追加の融資ができなくなってしまったのです。
スマートデイズ社では、「かぼちゃの馬車」物件を一般的な価格より高く販売することでなりたっていたのですが、注意喚起により、追加の融資が受けられず、新規案件が続かずに破綻してしまいました。
もちろん、家賃を得ることでローン返済していた投資家の人たちも息詰まることとなりました。
この「かぼちゃの馬車事件」では、スマートデイズ社の異常な収益構造、スルガ銀行のコンプライアンスを無視した融資、不動産会社による強引な営業、不動産投資家の注意不足が問題と考えられます。
倒産のリスク
かぼちゃの馬車でもそうですが、新築物件の場合は、倒産リスクを考慮するべきです。
新築物件は、入居付に強く、家賃も通常より高めに設定できます。
しばらく大きな修繕もないため金融機関から長期の融資を得られる傾向にあります。
しかし、支払い後に業者が倒産した場合、すでに支払ったお金を回収するのは難しく、現場も中途半端になる可能性があります。
土地から建てる物件の利回りは、物件がすでにあるものより、2〜3%高くあるべきです。
不動産業界における不正融資
不正融資では、「預金額など借りての情報を改ざんする」、「物件の評価を改ざんする」というものが、代表的です。
かぼちゃの馬車事件で、問題となった改ざんでは、1億円の物件を1億2000万円であるように見せかけました。
そして、自己資金をあたかも、2000万円出したように見せかけ、億単位の不動産を資産なしで購入することができたのです。
このような不正が、不動産投資では存在していたのです。
そして、サラリーマン投資家に向けて行われることが、ほとんどだったようです。
こうした不正は、2008年から行われていたようで、不正のためのマニュアルも取引されてました。
なかには、グラフィックデザイナーを雇って、預金通帳の金額を操作していたこともあったそうです。
金融機関でも少し違和感があっても見逃されていたのが実態でした。
具体的にどのような不正のための手口があったのか見ていきたいと思います。
エビデンス改ざん
不動産購入のための融資を受けるには、「属性」が重視されます。
「属性」とは、個人の勤め先、年収、保有資産など経済的状況のことです。
法人の場合は、法人の属性を評価します。
年収と勤め先も大事なのですが、保有資産も重視されます。
そこで、エビデンス改ざんとして、貯金をたくさんあるように見せかけるというものが横行しました。
エビデンス改ざんの手法としては、まず、通帳の偽装が、あげられます。
通帳は、原本は見られず、コピーで済むことが多かったので、画像ソフトなどで通帳コピーの数字を変えたり、表紙だけ提出して、資産の多い中身を別のところから調達するような手口があったそうです。
また、不動産業者がお金を用意して、記帳するという手段もありました。
いろいろ考えるなぁ〜
計算が合わなくて、バレたケースもあるようですよ!
このような手口は、すでに知られているので、金融機関でも現物確認をするようになってきているようです。
カーテンスキーム
物件の空室率が高いと、金融機関の評価が下がるために空室率を操作することがありました。
実際に現地に足を運んで現場を確認する時に、売主に協力してもらい、空室にカーテンをはっておくことを「カーテンスキーム」といいます。
そして、家賃表(レントロール)を改ざんすることで、空室率をごまかすことを「レントロール改ざん」とよびます。
レントロール改ざんは、入居募集でバレてしまうこともあったようです。
2017年のスルガショック以降、金融庁のお達しによって、徐々に融資が厳しくなっています。
二重売契スキーム
二重売契スキームとは、2つの売買契約のことです。
売主と買主との契約とは別に、銀行に対して価格の違う契約書を用意する手段です。
実際の契約より、多く融資を得ることができます。
コンプライアンスに反しますが、売主の協力が得られた場合、今でも実現が可能な方法です。
しかし、金融機関でも把握してるスキームなので、不正を一度でもすると業者の出入り禁止となるリスクがあります。
買主にも疑いの目が及ぶことがあります。
また、決算書と売買契約書をつきあわせれば、基本的にはバレるものです。
注意しましょう!
同時決済スキーム
同時決済スキームとは、融資を同時に複数から受けるという方法です。
受けている融資は、データーベース化されているので、融資状況を知ることができます。
しかし、データベースの反映に、2〜3週間かかるので、その間に複数の融資を受けることができます。
同時進行して、データベースに融資の状況がありませんので、話を進めている複数の銀行間で状況を知ることができません。
実は、同時決済スキームは、グレーゾーンで罰則があるわけではないようです。
しかし、銀行の心象は悪くなるので、2回目以降の融資があった場合、ネガティブにとられる可能性もあります。
多法人スキーム
個人ではなく、法人をつくって1法人ごとに1金融機関から1物件に対する融資を受けることを多法人スキームといいます。
法人が違うため、金融機関の間で融資情報が見えなくなります。
法人住民税が各30万かかりますよ!
多法人スキームは、法人登録した住所が全て同じだったり、帝国バンクなどで代表者名で検索されるとバレることになります。
バレた場合、金銭消費者貸借契約違反となり、一括返済を求められることもあります。
しかし、多法人スキームを使ってる人は、規模が大きいため、影響も大きく、事後となった場合、取り上げたくないのが現実のようです。
一気に不動産業を拡大するための方法のようですが、失敗した時のダメージもとても大きいです。
妻隠しスキーム
男性が勤め先の副業規定に反したり、何らかの理由で表に出たくない場合に、配偶者を法人の社長にたてることを「妻社長」といいます。
そして、「妻社長」としながらも、自分は連帯保証人となり、自分の属性で物件を買っていきます。
対して、妻が個人で、物件を購入していくのですが、その債務を隠していくことを「妻隠し」といいます。
三井住友トラストL&Fなどのノンバンクの場合、登録先が「JICC」となり、銀行が確認する「全銀協」では、確認することができません。
自分は、銀行で融資を受け、妻の名義でも別の融資を受けていくことができます。
そして、妻でなくても、両親や兄弟がいれば、同様のことを行うことができます。
この妻隠しスキームは、バレる可能性はあるものの、違法とはならないようです。
確定申告書・年収の改ざん
年収を改ざんすることで、融資を受けやすくします。
改ざんする方法は、いろいろあるようです。
例えば、会社を退職して年収が下がった場合、以前の会社名を確定申告で書いておいたり、その証明のために保険証を紛失したとして余計に一枚もらって置くという事例もあります。
税務署に申告している収入に対して、修正申告をして、追徴納税を払ってまで年収を改ざんすることもあるそうです。
自営業者に限っては、融資を受けるために0だった年収を300万くらいにして置くことはよくあることのようです。
細かい調査をされれば、すぐにバレるため、リスクが大きく、オススメされていません。
いろいろ気をつけないといけないですね!
皆さん、不動産売買でリスクや行われていた不正な手口、いかがだったでしょうか?
いろいろと考えるものですね。
不動産契約を考えている方は、不正な取引に巻き込まれないように気をつけましょう。
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ありがとうございました!
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