「人間の器」読みました。器の大きい人は日々、何を実践しているのか?
丹波宇一郎さんの著書、人間の器を読みました。
丹波さんは、公益社団法人日本中国友好協会会長で、元・中華人民共和国駐箚特命全権大使だった方です。
内閣府経済財政諮問会議議員、地方分権改革推進委員会委員長、日本郵政取締役、国際連合世界食糧計画WFP協会会長などを歴任ののち、一〇年に民間出身では初の駐中国大使に就任されました。
現在、は、一般社団法人グローバルビジネス学会会長、伊藤忠商事名誉理事です。
きっと、器の大きい方ですね。
器の大きい人は、どのような人なのか?
人として、器を大きくするには、どうすればよいのか?
器を大きくできるのか?
そう思って、読んでみました。
「器が大きい人」というと、どんな人をイメージするだろうか。著者は「自分に何の利益がなくとも、他人のために行動できる人」だという。私欲を封印し、他人のために何かを成すのは、そう簡単ではない。器を大きくしようと無理をすると、かえって器は小さくなってしまう。ならば、どうすればいいのか? 「自分にしかできないことを、やる」「何が起きても〈それがベスト〉と考える」「ときに積極的に諦める」等々、本当の意味で器を大きくするための心のありようや生き方について詳述。
「人間の器」の感想
本書は、下記のような構成で書かれています。
- 1章 「人間力」を高める
- 2章 「人間の器」は仕事で変わる
- 3章 老年をいかに生きるか
- 4章 自分の「善なる部分」を生かす
人としての考え方、物事に取り組む姿勢など丁寧に書かれていて、結局、人の器は、細かい事の積み重ねなのかなと感じました。
人間としての責任を果たす、ベストを尽くす、ときには積極的に諦めるなど、著者の考え方と実際の行動を綴られています。
僕は現役の会社員なので、2章の「人間の器」は仕事で変わるの部分が、とても勉強になりました。
いくつか紹介したいと思います。
適材適所
長所と短所をしっかりと把握して、その人が生き生きと働ける場所を見つけるのが適材適所です。
伸びる会社は、適材適所のマネージメントが上手です。
環境や状況の違いによって、長所短所が変わるので、そこが難しいところであり、面白いところでもあるようです。
時と場合によっては、短所が長所になり、長所が短所になることもあります。
管理する立場の人は、長所と短所がプラスの方向へ動くように舵取りする必要があるとのことです。
どう楽しく仕事するか?
仕事には、生活や人生そのものがかかってるので、本質的には厳しいものです。
でも、厳しい仕事を厳しい心持ちでやっては、つまらないし、ストレスとなります。
そして、そのような姿勢では、長続きもしません。
厳しいものをいかに楽しくするか?
夢中になれる勘所を見出したり、工夫することが大事です。
そのような工夫がまた、やりがいを生むと言われています。
耐えるときに攻める
「耐える時間」は、耐えてるだけで終わってはいけません。
著者は、伊藤忠商事の副社長時代にバブルの後遺症で大きな不良資産を背負い、20年ぶりの大幅赤字に転落するという非常事態で、まさに耐える時だったようです。
不良資産処理をし、リストラを進めるなど縮小戦略をしてる最中でも攻めることを忘れていませんでした。
西友からファミリーマート株取得という巨額の投資事業という拡大事業を進めていたようです。
社内からは、矛盾している、何を考えてるのか?と厳しい批判もあったようです。
耐えながらも前に進む糸口を探す。
守りをしっかりしながらも、攻めていく。
耐える時間を終わらせ、前進するには、2つのことをひるまずにやり続けることが不可欠とのことです。
海外経験が大事
著書は、社長時代に社員教育の一環として、男女問わず新入社員を全員、入社して4年以内に最長2年間の海外研修に出すようにしていたようです。
海外に派遣していた理由は、英語を身につけてほしいという理由もありましたが、それ以上に、異文化を体験することで見識を広め、より広い視野でものごとを考える人間になってほしいという思いがあったとのことです。
海外に一人で行けば、日本と違って勝手のわからないことだらけなので、逐一頭を使い、手と足を動かす必要があります。
自発的に考え、行動しなくては生きていけないので、学べることが多いのです。
著書自身もアメリカで10年過ごしたことで、自分の頭で考え行動する、少しのことでは落ち込まない忍耐心ができたと言われています。
勉強になりました!
皆さん、如何だったでしょうか?
ご興味ある方は、読んでみてください^^
ありがとうございました!
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